こんばんは、稲川淳二です。お待たせしました。今日2回目の「つぶやき怪談」が始まりますよ。お時間があったら、遊びに来て下さい。楽しみにして下さいね。 | 2009/12/21 17:11:11 |
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まもなく始まりますよ、いやー楽しみですね。本当にたくさんの方に、参加していただいて、嬉しいですよ。私の怪談で、少しでも楽しんで頂ければ嬉しいですよ。コワ・楽しいそんな時間を共有しましょう。 | 2009/12/21 21:28:02 |
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ちなみにハッシュタグは#kaidan2ですよ。 | 2009/12/21 21:45:23 |
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こんばんは、稲川淳二です。お待たせしましたねぇ、それでは、そろそろ始めましょうか。コワ・楽しい時間を、一緒に、共有しましょう。 | 2009/12/21 21:59:00 |
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廃墟になっているラブホテルに、幽霊が本当に出るといううわさを聞いて、仮にA君、B君、C君としましょうか。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:00:02 |
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三人の高校生が、興味本位の好奇心から、面白半分でやってきました。そこは町中から少し離れた、雑木林の中にある建物で、夜の闇にとけ込むようにして、雑木林を背景に、2階建ての横に長い建物の輪郭が、見えた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:00:54 |
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この建物の、2階の一番奥の部屋で、首つりの死体が発見されて、その部屋に幽霊が出るというんですね。A君が持って来た、懐中電灯の明かりを頼りに、3人が建物に近付いて行くと、玄関口の、ドアが開いたままになっていた。懐中電灯の明かりを中に向けると、そこは、ロビーで・・・ #kaidan2 | 2009/12/21 22:01:42 |
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壁際に、型の古い清涼飲料水の、自動販売機が置いてある。あちこち錆び付いていて壊れているのがひと目でわかった。床にはたくさんの空き缶が転がっている。肝試しに来た連中が持ってきた缶に違いない。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:02:54 |
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A君が、「おい、今おれ、思いついたんだけどさあ、ここでひとりずつ、恐い話をしてさ、この空き缶を持って、2階の一番奥の部屋へ行って、置いてくるというのはどうだ」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:03:56 |
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と、B君もC君も、「面白いなァ」、「やってみようぜ」という話になった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:04:27 |
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言い出したのはA君ですから、A君が、まず最初に恐い話をしたわけだ。「じゃあ、おれ、この缶だぞ」と空き缶を1つ、つかんで見せた。そして、もう片方の手に、懐中電灯を握ると、ロビーの奥の階段を上がって行った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:05:19 |
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ギーギーギーギー #kaidan2 | 2009/12/21 22:05:53 |
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階段がきしむ音がする。2階へ着くと、真っ暗。本当の真の闇。辺りは、シーンとしている。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:06:08 |
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明かりを向けると、暗い通路が奥へのびている。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:06:48 |
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トントントントン 自分の靴音が、闇の中へ吸い込まれていく。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:07:31 |
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「うっ!」 A君が立ち止った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:08:16 |
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自分の靴音に重なって、同じ歩調で足音がついて来ている。息を殺すと、後ろにだれかがいる気配がする。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:09:41 |
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(いる〜ぅ〜 だれかいるぅ) #kaidan2 | 2009/12/21 22:10:20 |
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ジワッと冷たい汗がふき出して、背筋をつたって流れ落ちてゆく。恐怖心をおさえて、ゆっくりと後ろを振り向いて見ると、そこは、黒一色の闇だったんですよ。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:11:50 |
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そのとき初めて、自分が真っ暗な闇の中で、たったひとりなんだと気がついた。懐中電灯の明かりは、前方を照らしているんで、気がつかないんですよね。前のほうは明るいから。でも自分の後ろは真っ暗なんですよねぇ。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:12:47 |
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(いやだなぁ)と思った。通路を進んでいくと、幾つかの部屋の前を通る。どの部屋もみんなドアが開いたままか、壊されてなくなっているかして、真っ暗な室内がのぞいている。そこになにかが潜んでいて、今にも、ワッと飛び出て来るんじゃないかと思えて恐いんです。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:13:31 |
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そうするうちに、懐中電灯の明かりの中に、一番奥の部屋のドアが照らし出された。 ドアには、吹きつけの黒いラッカーで #kaidan2 | 2009/12/21 22:14:03 |
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「この部屋はやめろ」と、書いてあった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:14:28 |
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あれ?考えてみたら、ほかの部屋は、みんな入り口が開いているのに、このドアだけは閉まっている。 ノブをつかんで回すと、ゆっくりと手前に引いた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:14:59 |
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ギイィィーー #kaidan2 | 2009/12/21 22:15:24 |
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かすれた音を立てて、開いてゆく。懐中電灯の明かりを室内に向けると、床一面、ほこりに覆われていて、その片隅に、汚れたマットレスが、1つ、無造作に置いてあるのが見えた。一歩、二歩、三歩、A君が入って行くと #kaidan2 | 2009/12/21 22:16:27 |
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「うぅわぁっ!」 #kaidan2 | 2009/12/21 22:16:58 |
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ヒヤッと、冷たい物が首のあたりに当たったんで、声を上げた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:17:35 |
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明かりを向けて見ると、天井の一部が剥がれ落ちて、そこからぶらーんと、電気のコードが垂れ下がっていて、そのコードの先が、まるで首つりの輪のように、丸く結んである。危なくそれに首を引っかけるところだったんで、ハッとした。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:18:03 |
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首をつって、ぶら下がっている死体が、ふーっと、脳裏を横切った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:18:41 |
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(そうだーーーーーー!、この部屋で人が首つって死んでたんだ!!) #kaidan2 | 2009/12/21 22:19:14 |
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と思い出して、途端に、逃げ出したくなった。でも、逃げるのも恐い。向こうにドアが見えるから。近付いて行って、開けると、そこは浴室だった。明かりを中に向けて、奥の方から照らしてゆくと、浴槽があって、タイルの壁があって、チカッと光が反射した。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:20:46 |
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懐中電灯の明かりが、洗面台の鏡に反射したんですが、明かりが反射した瞬間、鏡の中から見ている顔があったような気がした。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:21:15 |
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(ーーーーーーッ!?) 何か、いそうな気がするんです。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:21:39 |
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洗面台の下にカウンターがあるんで、そこへ空き缶を置いて、部屋を飛び出すと、暗い通路を戻った。階段をギー、ギー、ギー、ギー、ギー、と音を立てながら、下りてくると、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:22:16 |
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暗いロビーの片隅で、B君とC君のふたりが、床に腰を下ろして、壁にもたれて、A君の帰りを待っていた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:22:44 |
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「おい、行って来たぞ。一番奥の部屋のな、浴室の洗面台のカウンターに置いてきたよ」と言うと、B君が、「わかった、じゃ、今度はおれだな」と言って、恐い話をした。で、空き缶を1つ拾って、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:23:22 |
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「おれは、これだからな」とふたりに見せると、懐中電灯を持って、ロビーの奥の階段に、消えていった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:24:02 |
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B君が暗い通路を通って、奥の部屋にやってきて、ドアを開けると、ほこりを被った床に、A君のものと思われる靴跡があって、その先に浴室のドアが見えたんで、入って行って、そのドアを開けて、中に明かりを向けた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:24:43 |
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(あれ?) #kaidan2 | 2009/12/21 22:25:13 |
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洗面台のカウンターに、空き缶が2つ並んで置いてある。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:27:24 |
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(あいつ、1つって言わなかったかな?2つ置いたのか)と思って、自分はその横へ、持ってきた空き缶を1つ置いて、すぐに部屋を飛び出した。そしてまた、暗い通路を通って、階段をギー、ギー、ギー、ギーと下りてくると、A君とC君が暗いロビーで待っていた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:28:01 |
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B君は、「置いてきたよ」と言って、A君に「おまえ、空き缶2つ置いてきたのか?」と聞くと、A君が #kaidan2 | 2009/12/21 22:28:27 |
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「えぇ?」 と不思議そうな顔をした。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:28:52 |
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「空き缶2つあったぞ」と言うと、「おれは、1つしか置いてきてないよ」と答えた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:29:13 |
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「おかしいな、おれが行ったら、カウンターの上に空き缶が2つ置いてあったから、おれ、その横へ置いてきたよ」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:29:45 |
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するとA君が、「あっ、おまえ、おれを驚かそうと思って、話をつくってるだろう?」と言ったんで、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:30:14 |
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B君が、「いや、本当に2つあったよ」と言い返した。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:30:32 |
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A君とB君がやりあってると、C君が、「おい、やめろよ」とふたりを制した。彼にしてみればね、これから自分が行く訳ですから、そんな気味の悪い話は聞きたくない。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:31:21 |
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そして、今度はC君が恐い話をして、「じゃあ、おれは、これだからな」と、空き缶を持って、また奥の階段に消えていった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:31:57 |
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C君が、一番奥の部屋へ行って、ドアを開けて中へ入る。そして、浴室のドアを開けて、明かりを向けると、洗面台のカウンターに、空き缶が4つ置いてあった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:32:25 |
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「あれ!? 4つある」 #kaidan2 | 2009/12/21 22:32:55 |
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B君の話では、2つ置いてあったところへ、自分の空き缶を1つ置いてきたと言ってたから、空き缶は3つのはずなのに!? #kaidan2 | 2009/12/21 22:33:17 |
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(そうじゃなかったんだなあ)と思って、4つ置いてある空き缶の横に、自分の空き缶を1つ置いて部屋を出ると、また暗い通路を通って、階段をおりてきて、ふたりのところへ戻ってきた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:33:53 |
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「おい、空き缶4つあったぞ」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:34:21 |
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B君は、「そんなはずはないよ、おれは2つあるところに1個置いたんだから、3つだ」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:34:50 |
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C君は、「いや、今、行ったら4つあったから、その横におれの空き缶を置いてきたよ」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:35:23 |
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すると、聞いていたA君が、「じゃあ、今、空き缶は5つあるわけだな」「ああ、そうだと思うよ」とC君が言うと「だよな、じゃあ、見に行ってみようか?」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:35:59 |
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三人が、階段を上がって、2階の暗い通路をずうっと行って、奥の部屋のドアを開けて中へ入った。そして、浴室のドアを開けて、明かりを洗面台のカウンターへ向けると、みんな、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:36:43 |
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「ううっ!」 と、声を上げた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:37:02 |
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なんと空き缶が、6つあるんですよ。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:38:44 |
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C君、びっくりして。「おれは1つしか置かなかったぞ!」と言った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:39:04 |
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本当に、1つしか置かなかったわけだから、本気で驚いたわけだ。A君は一番最初に置いてきたので、そのへんのところはわからないから、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:39:41 |
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もしかするとB君とC君が仕組んだいたずらじゃないだろうか、とも思った。B君としては、A君C君が自分をからかって嘘をついているのかも知れない、と思った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:40:17 |
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A君が、「なあ、だれか隠れてるんじゃないのか、で、おれらをからかってるんじゃないのか?」と言って。楽しそうな顔でふたりを見ると、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:40:51 |
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「空き缶は、ひとりが、1つずつ持ってくるわけだろ? ということは、ひとりが、1つということは、向こうも三人いるってことになるよなあ」とふざけて言ったら、C君がまじめに「ああ、そういうことになるよな」と答えると、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:41:37 |
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「ちょっと待ってくれよ」と言って、A君が部屋を飛び出して行った。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:42:03 |
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で、しばらくすると空き缶をいっぱい両手に抱えて、持ってきて、床にパラパラとばらまいて、「あんたたち、いったい何人いるか知らないけど、人数分だけ、このカウンターの上に並べてみてくれる?」と言って、B君、C君を促して部屋を出た。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:42:38 |
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1階のロビーへ戻って、で、じーっと様子をうかがったんですが、人の気配もなければ音もしない。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:43:12 |
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しばらくして「行ってみようか」とA君が言ったので、「じゃあ、行ってみようか」と三人でまた2階へ上がった。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:44:29 |
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一番奥の部屋へ行って、ドアを開けて、明かりを向けると、別にさっきと変わった様子はない。(ああ、さっきと変わらないなあ)そう思いながら、浴室のドアを開けて、懐中電灯の明かりを、洗面台の、カウンターの上に向けた瞬間、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:45:33 |
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「ああぁぁぁあぁぁーー!」三人が声を上げた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:46:37 |
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なんとカウンターの上には、びっしりと空き缶が並んでいた。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:48:44 |
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A君が、「おい、これ、どういうことだ?」と言うと、 #kaidan2 | 2009/12/21 22:49:58 |
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C君が、「なあ、今、この建物の中にいるの、おれたちだけだよな」と言ったんです。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:50:13 |
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いったい、そのとき、そこには何人いたんでしょうね。 #kaidan2 | 2009/12/21 22:50:25 |
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2回目の「つぶやき怪談」いかがでしたか?コワ・楽しい時間を、楽しんで頂けましたか。ちょっとでも楽しんで頂ければ、嬉しいですよ。年末のライブもありますので、よかったら足を運んで下さい。それじゃまた。 | 2009/12/21 22:52:46 |
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